「あんがと…でも平気。怜が心配してくれたからもう治った。」
笑って言ってみせると怜は目を見開いたあと、泣きそうな顔をした
「そんなんで治んないよバカぁ…」
ぎゅーっと俺の背中に手を回して顔を埋める怜の頭を撫で続ける
「ホント。もう痛くない。それに殴り返したし。怜は何もしなくていい。傍にいて、離れないで。それだけで充分。」
「うん…離れてゴメンね。」
「…もういい。さっきも言ったけど俺が離れないようにすればいい。」
そう言うと怜は俺から離れて目を擦る。
「…うん。玲央、今度は僕が玲央を助けられるようになるから」
だから信じて待っててね
そう言う怜に驚いたがすぐに当たり前。と返事を言うと怜は微笑んだ。


