星に愛された彼女は


「──」

誰かの声が聞こえる。

喋ってるのか?

重いまぶたを上げるとそこは見たことのある天井で消毒液のような匂いですぐに保健室だと分かった

「…怜」

目が覚めてすぐに怜の名を呼んだ。

怜は…どうなった?

重たい頭と体を動かしてベッドから出ながら最後の記憶を思い出す。

確か、ナオを見て……倒れたんだ。

「玲央!!」

考え込んでいるといつの間にか目の前に怜がいて飛びついてきた。

「っ…怜…起きたのか…」

「それはこっちのセリフだよぉ~!」

またベッドに戻りそうになる体を踏ん張って怜を受け止める。

「大丈夫?気分悪くない?」

俺の頬に手を添えて顔を覗き込んでくる怜から心配をかけてしまっていたことが分かった