「玲央くん…?って、怜くんどしたの!?」
部屋にいたナオが駆け寄ってきてホッとして力が抜けたのか、怜を抱えたままへたり込んだ。
「玲央くん!?」
「怜をっ…!」
怜の顔を見つめながら声を荒げる。
頼む、と懇願するとナオは怜に肩を貸すようにして受け取ってくれる。
よかった、でも、怜が目が覚めなかったら?
そう思うと胸が苦しい。
「わ、私のせいで…」
「玲央くん…?」
怜が!怜が怜が!!
脳内で再生される
『お母さん!!』
「わ、私のっ!はぁっ…せいでっ…ぅ…」
「玲央くんっ!?」
視界がぐらつく
頭が痛い
「息できてる!?玲央くん!」
怜をパイプ椅子で作ったベッドに寝かせるとナオはすぐに駆けつけてくれる。
息吐いて!玲央くん!ねぇ!
ナオが背中をさすってくれるのが分かる。
……れ、い…


