星に愛された彼女は



怜に目線を向けると俺に体を委ね、スヤスヤと眠っている。

外傷はない…でも、分からない。


なんでこんなに目覚めない?


こんなにも揺れているのに、さっきだって髪を掴まれて痛みだってあったはずなのに

このまま起きなかったらと思うと背筋が凍る。

あ、ここの廊下

見慣れた部屋が見えて速度を上げる。

扉の前に立って怜を抱えたままだったから難しかったけどなんとか扉を開けた。


「あれ?」