星に愛された彼女は

整った顔にさらりと揺れる黒髪

まさに王子様という言葉が似合う男が目の前で笑みを浮かべて立っている。

そんな彼を睨み続けると後ろから誰かが近づいてくる。

振り返る前にその誰かが俺の目を片手で覆った。

「睨まない方がいい。会長を敵に回すと怖いよ」

淡々とした声で俺の耳の近くで囁くそいつの手を叩き落とす前にぱっ、と手が放されて視界が元に戻る。

俺はチッと舌打ちをして生徒会長から視線を外した。

後ろを向くと長い前髪で片目を隠した男が俺を方を見ていた。