星に愛された彼女は


こいつに手を握られているのは癪だがこれで怜に会えるなら別にいいからもっと速く歩いて欲しいと思う。

そのまま無言の時間が続いて1つの扉の前につく。

生徒会室、と高そうな板が張ってある扉のドアノブをひねって連れてきたー、と言いながら中に連れて行かれる。

明るい、と思って一瞬目を細める

だけど視界に入った白い服を見た瞬間手を振り払って走った。

「怜!!」

ソファーに横になっている怜を見て机に肘をつき、こちらを見ている男に視線を向ける。

「怜になにしたんだ」

その机には“生徒会長”と書いてあるプレートがのってある。

「はじめまして」

と笑みを浮かべるその男は席を立ち上がりソファーの近くまで歩いてくる。

「僕の名は東雲(しののめ)海斗(かいと)。この学校の生徒会長さ」

嘘くさい笑みでそう言う東雲の笑みにはどこか興味津々と言った言葉が当てはまっていた。