やべ、力加減ミスったかなぁなんて思いながら冷めた目で見下ろす。
生徒会…沙紀から聞いた噂は本当だった。ならなにしてくるか…怜がなにをされているのか…考えただけでも背筋が凍る。
「今はコイツだけで我慢すっけど」
他の奴らに視線を向ける。
「怜に何かあったらお前らマジで覚悟しろよ?」
本気でそう言うと全員がガタガタと体を震わす。
「で、怜の場所は?」
そいつら4人が目を合わせて口を開こうとした。
「生徒会室だよん」
その場の空気に合わない声が聞こえる。
ふざけたような楽しげな声にイラつく。
「おー、なにこの殺伐とした空気~。僕こわぁい」
と笑顔で言うそいつに殴りかかってやろうかと拳に力を込める。
「ちょいちょい待ってよお~」
痛いのはしたくないなぁ、と言うそいつに嫌悪感を感じる。
「だれ」
「あ、そっから?初めましてー」
と、手を振って近寄ってくるそいつにどこか見覚えを感じる。


