星に愛された彼女は


両腕を掴まれていることから相手は二人だと予測して右足を思いっきり上げて素早く降ろす。

腕を掴んでくる相手の力が一瞬弱くなったのが分かって力一杯振りほどく。

袋、邪魔…!

急いで袋を取ると見えた姿は四人。

俺を拘束していた二人と…

怜!?

怜の姿が見えない。

確かにあの時聞こえた足音はこちらに向かって走ってきてくれていたはず…

目を凝らして見渡すがやはり怜はいない。

私が油断していると思ったのか一人が俺の後ろにこっそり回って飛びかかってきたのでその間腕をつかんで背負い投げをする。

あ、クッソ、フード取れた

顔があらわになってしまったのでイライラする。

しかも体格差あると重いから疲れた

これだけで体力を少し削られる。

相手は体格がデカい男四人。

ふぅ…と、息を整え四人を見据えた。