「ものぐらい大事にしてよ~」

にこやかに笑う怜にリキがギロリと睨む。

「このっ…雑魚のくせに!!」

リキはバッと怜に殴りかかる。

怜はニヤリと笑い殴りかかってできたリキの腕を掴んだ。

「なっ…!放せっ!」

リキは振り払おうとするが怜は放さまいと力を込める。

「バカじゃないの?」

そして反対の手でリキの肩を掴むとガッと腹にひざげりを入れた。

「グッ…」

怜はパッとリキから手を放し、腹を押さえて怜を睨み付けるリキの背中にかかと落としをした。

リキはそのまま重力に従ってバタンと床に倒れた。

「ケンカ…したかったんでしょ?で、ぼろ負けした気分はどう?」

ぶっ倒れているリキの傍にしゃがんで怜はそう言った。

「………おす」

「えー?なに?」

近くにいる怜は聞こえているはずなのにすっとぼける。