「そう言えば…ここは?」

ふと怜から目線を逸らすと見たことのない部屋にいた。

「保健室だよ、保険医は今、職員会議でいないから大丈夫。」

誰にも会話を聞かれていないことに安心する。

「怜、隣…」

「ん、分かった。」

怜が立ったままだったのでベッドに腰を掛けさせる。

「怜…ごめん。」

「なにが?」

怜がキョトンとするのでせっかく反省しているのに和みそうになるけど気を引き締める。

「あの女に…思いっきりやったから多分これから面倒になる。」

私がそう言うと怜はあぁ、と納得した。

「あれは美玲悪くないじゃん!美玲の話し聞かなかったあいつが悪い!」

怜は未だに怒っているのか頬を膨らませて、腕を組んでいる。

「てか、僕も美玲が倒れた後けっこうやっちゃったし、お互い様だよー!」

なにしたんだよ…少し呆れながらも励ましてくれる怜に笑みがこぼれる。