「先輩……本当に可愛いですね、愛してます。僕と、結婚を前提にお付き合いしてください♡」
「いいよ!祈ちゃん!」
「ほんとうですか!ありがとうございます♡よろしくお願いします♡」

ふふ、なーーんてスムーズなの♪

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そう!ここまですべて
いのりんの計算通りなのだ!

ビジュアルの良さも、多彩と呼ばれる程の才能も、少し変わった告白の仕方も、話し方も1人称さえもすべて計算され尽くしているのだ!

『少し自信ないな~』

告白前にわざと、小泉隆太が聞いていることを“知っておきながら”可愛らしい声で健気さを出す、なんてイイ女であり悪い女なのだろうか!!




……と、ここで紹介し遅れました(わたくし)佐藤祈の物語のMCを勤めさせていただく
佐藤I(あい)と申します♡
一番素の佐藤祈に近いらしいです知らんけど
以後、お見知りおきを♡

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パンッッ

「おめでと~!いのりん!!!」
「わ~!みかちゃんありがとう!クラッカーまで!」
「もう本当自慢の親友よいのりんは!あの隆太先輩を落とすとかまじやば!!」
「えへへ~泣きそうなくらい嬉しいよう♡」

黒髪でふわふわとさせた髪に、色素の薄い肌、丸目にくっきりした二重、ピンク色の唇、メイクを感じさせない透明感のある顔立ち、1人称はあざとく“僕”にして

『すべて、私の努力の結晶』

「ん?いのりんなんか言った?」
「え?言ってないよ~!♡」