俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~


「より子も赤ちゃんも健康で、無事に出産を終えられますように」


 私も心の中で願っていたのと同じ言葉が隣から聞こえてきた。目を開いて振り向くと、律貴はまだ瞼を伏せたまま「それと」と祈願を続ける。


「男の子でも女の子でも、より子に似ていますように」
「なんで?」
「絶対可愛いから」


 思わず口を挟むと、彼はこちらに流し目を向けてゆるりと口角を上げた。

 私自身に言われたわけではないのに、ちょっぴり照れる。というか、自分たちの子ならどちらに似ていても可愛いに違いない。


「律貴に似たって可愛いに決まってるよ」
「まあ、そうなんだけどね」


 クスッと笑った彼の横顔が、瞬時にいたずらっぽく変化する。


「でも、より子みたいに意地っ張りな子になりませんように」
「……律貴みたいに腹黒くなりませんように!」


 結局、いつも通りの軽い罵り合いになってしまった。しかしまったく嫌な気分にはならず、むしろ心はほっこりしていた。

 最後にもうひとつだけ密かにお願いをして、音無神社をあとにする。

 欲張りだけれど、縁結びの神様の力もお借りしたい。〝いつか私たちも相思相愛の夫婦になりますように〟と。