俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~


『娘はこの通り、仕事から離れたくないから子供は作らないと言って聞かなくてね。私たちも授かるのが遅くてこんな歳になってしまったから、元気でいるうちに早く孫に会いたいと願っているのに』


 お義父様は深月さんを困ったように見やり、苦笑を漏らした。

 ご両親はなかなか妊娠に至らず、第一子である律貴を授かったのはお義母様が三十歳になってからだったという。すでに還暦を迎えているため、一日も早く孫の顔を見たいそうだ。

 そのプレッシャーからやっと解放されるのだから、深月さんにとっても万々歳だろう。といっても、純粋に兄の結婚を祝福している気持ちが大きいと思うけれど。


『うちの親もこの通り孫を熱望してるから、お兄ちゃんのお嫁さんになる人は〝絶対子供が欲しい!〟って強い意思を持っている人じゃないと苦労しちゃうなと思ってたの。より子さんみたいな人で本当によかった』

『こればかりは授かりものだし、周りが指図することではないんだけど、がんばってくれたら嬉しいわ』


 深月さんに続いて、お義母様もそう言って微笑む。三人から期待のこもった眼差しを向けられた私は『はい、がんばります!』と明るく返したが、心の中には薄いもやがかかっていた。