俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~


 ここには本棚とデスクも置かれてあり、医学書がずらりと並んでいる。律貴が勉強するために使っていて私はあまり見ないが、図書室の本はラベルがついているのですぐにわかる。

 デスクの上に重ねられていたそれを取った拍子に、ノートを落としてしまった。慌てて拾おうとしたとき、開いたページを見て目を丸くする。


「うわ……すごい」


 心臓の手術方法についてぎっしり文字が並び、スケッチまで描いてある。律貴がどれだけ勉強しているのかが一目瞭然でわかり、見入ってしまう。

 日づけは主に五年前、後期研修医の頃だろう。初めて会話したときにとっていたノートはこれだったのかもしれない。

 ただただ感心してページを捲っていると、欄外にある走り書きが目に留まった。


〝パティスリー・カツラギのシルクプディング〟


 ……ん? これって、私が風邪をひいたあとにお見舞いで持ってきてくれたプリンの名前?

 手術にまったく関係のない、ちょっと間抜けに感じる単語が書かれているのが奇妙だ。ほかのページも見たところ、所々に意味不明なメモがある。