俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~


 私は立ち止まってしばし思案し、意を決してベンチに向かって足を進める。

 文句を言うつもりはないけれど、彼女の気持ちを直接聞いてみたい。腹を割って話せば、これまでのもやもやが解消されるかもしれないし。

 近づくにつれ、やっぱりとても綺麗な子だと実感した。メイクはしていないだろうに肌がきめ細かくて、若いっていいなと単純にうらやましくなる。

 少し緊張しつつ、「あの」と声をかけた。長いまつ毛に縁取られた瞳が、驚いたようにこちらを捉える。


「突然すみません。朝美さん、ですよね」


 遠慮がちに確認する私に、彼女は驚いた顔をして頷く。


「はい。あなたは、図書室の……」
「司書をしている、栄より子といいます。律貴の妻です」


 軽く頭を下げて名乗った直後、朝美さんは大きく目を見開いた。

 動揺を隠せない様子の彼女に、私は安心させるように微笑み「少しお話をしても?」と穏やかに言う。彼女は一瞬ためらったもののぎこちなく頷き、身体を横にずらした。

 今日も十一月初旬にしては温かいから、外に出ていても大丈夫だろう。隣に座らせてもらい、一度深呼吸してから単刀直入に切り出す。