「待ってるから行ってきなよ。
そのキャプテンさん星羽兄さんのこと待ってるよ」
そう言うと申し訳なさそうに手を合わせれた。
「悪ぃ…すぐ戻るけど、先に帰ってても良いぞ」
「そんなことしないよ!一緒に帰ろう」
すると星羽兄さんは目を見開き驚いたと思ったら、片手で口元を覆い一歩後ずさる。
様子がおかしくて名前を呼ぶと顔を背けられ「じ、じゃーな」とだけ言って走って校舎に消えて行った。
その様子に首を傾げながら気にする必要もないかと思い、迎えが来るのを今か今かと待つ。
大体5分ほど待った時、後ろから声がかかる。
その声を聴いた時、またかと呆れながら声がした方に目を向ける。
そこには案の定、愛華と叶斗兄がいた。
私は腕を組みながら二人と向き合う。
「遥華、こんなところで何してる。
家に帰れと言ったのが聞こえなかったのか?」
「帰るよ。今から"一条寺家"に。
迎えが来るって言うから待ってるの」
だから、貴方達には関係ないの。
そんな態度で見つめ彼らに背を向ける。
その姿に腹を立てたのだろうか、叶斗兄が私の名前を怒鳴りながら呼び手首を捕まれる。
「何するの!離して!」
「調子に乗るなよ!お前は黙って俺たちの言うことに従ってれば良いんだよ!」
結局こうなるの?
私は自分のしたいことも出来ないの?
そんなの絶対嫌!
変わるって決めたんだから。
その為には、まず叶斗兄をどうにかしなきゃいけない。
もう!普段"ひょろひょろ"のくせに何でこんなに力あんのよ!
引きずられながら連れていかれそうになったその時、
「どこに連れていくつもりだ」
