私が横を通り過ぎるたびにざわめきが大きくなる。
「ここ、座ってもいいかな?」
隣の机を指さしながら眼鏡の男の人に聞くと淡く微笑んでくれて頷いてくれた。
「ちょっと、星羽くんの近く座るとか頭おかしいんじゃない?」
「星羽君が女嫌いって知らないのかな?」
「命知らずね…前隣座った子とか次の日には来なかったもんね」
「星羽くん怒らせるとか、あの女の人生終わったわね」
そんな言葉が聞こえてきて何気なく顔を伏せている星羽兄さんに目を向ける。
その時と同じタイミングで星羽兄さんも目線を向けてきた。
数秒見つめ合ったあと、星羽兄さんは何も言わずにまた顔を伏せた。
その光景を見て先程よりもざわめきが大きくなった。
「あの星羽くんが起こらない!?」
「何で?あの女何したの?」
「俺、星羽が女と目を合わせるところ初めて見たぞ…」
「俺も。女の子とか見えてたんだな」
「遥華さん…すげぇ」
女の子達のほとんどからは疑いや嫌悪のような視線を向けられて、男の人たちには尊敬の視線を向けられた。
早速嫌われちゃったな。
そう思いながら席に着いた時、自分の座っている机に影が差す。
そっちに顔を向けると愛華が腕を組みながらたっていた。
「遥華、なんであんたがここにいる訳?
受験に合格してないあんたが、ここにいるとかおかしいんだけど」
その愛華の言葉に周りの女の子達も口々に言う。
はぁ…河合先生の話聞いてなかったのかな?
私はもう一度河合先生の言葉を繰り返すように言う。
「受験には合格してた。でも、それじゃ納得いかないと思ったから、さっきもう1回テスト受けてきて正式に合格したからここにいるの」
それでも愛華は信じられないと言い放つ。
コネでも使ったんじゃないかと。
なんかもう呆れてくる。
日本語通じないのかな?
