今度こそ幸せになるの!〜母の再婚先で愛され生活〜


「悪い、会社に戻る」


「分かった。気を付けて」


凌羽兄の言葉に頷き進もうと足を踏み出そうとした時、何か思い出したように声を漏らし俺に向き直る。


え、俺?
俺に何か用があるのだろうか…


するといきなり凌羽兄と同じように頭に手を置かれた。

急なことに俺は驚きながら兄さんを見つめてしまう。


すると兄さんはフッと軽く微笑んで、



「別に女性が苦手でも構わないが、親父に余計な気を遣わせて迷惑かけんなよ」



それだけ言うと仕事に向かって行った。

俺は不貞腐れながらまた髪を直した。


「言われなくても分かってる、」


そうボソッと呟いた。