「真彩ちゃんが俺の推しキャラにそっくりで!!!」

と、スマホゲームの画面を見せながら言った。

ん~。確かに真彩ちゃんに似てるかも。まあ、真彩ちゃんの方が綺麗だけど。

「真彩ちゃんは何でコスプレしたの?」

「あ。実は蓮さんが4日間私の家に泊まり込みで家事をお手伝いてくれるんです。」

泊まり込み?

「泊まり込み…ね。」

ふ~ん。

俺は柏木を睨み付けながら

「こんな奴家に帰しなよ。俺の家の使用人、貸してあげるから。」

俺はスマホを取り出して家に連絡しようとした。

「えぇ!?だ、大丈夫ですよ!」

と、真彩ちゃんは急いで遠慮した。

「なんで?」

このな男がいいの?

俺は嫉妬でイライラし始めた。

「えっ……と」

真彩ちゃんは困ったように眉を下げて何も言わない。

「その男じゃなくても良いでしょ?」

俺は顔は笑っていたが声は低くなってしまった。

真彩ちゃんは肩をビクッと揺らした。

怖がらした…かな?

「…ごめんね。真彩ちゃんが心配なんだ。」

俺は真彩ちゃんの頬に手を添えた。

「心配…」

「うん。婚約者を知らない男と過ごさせたくないんだ。」

真彩ちゃんは“婚約者”と言うワードに反応して顔が赤くなった。

可愛い…

俺はいつの間にか笑顔で真彩ちゃんを見つめていた。

「……心配…してくれてありがとうございます。」

真彩ちゃんはまだ少し赤い顔で俺を見つめ返した。

「でも。…蓮さん、休みの日なのにわざわざ来てくれたんです。妹の友達って理由だけで。そんな優しくしてくれた人にこっちの都合で帰すのは……失礼だと思います。」

真彩ちゃんは俺の目を逸らさずにジッと見て言った。