「真彩ちゃんはどんな奴が好きだったの?」

………あ。そっか。失恋したこと言ってたんだ。神谷君のどこが好きだったか…

「いつも…そばにいてくれて、優しかったところです。」

そんなに神谷君が大好きだった…。でも、今は…

「ふ~ん。……ねぇ。」

「はい。なんですか?」

「神谷君がいなくなった場所は俺が埋めてあげちゃダメ?」

「……えっと?」

何が言いたいのかよく分からない…

「意味が分からないだけ?それとも……分かりたくないだけ?」

そう言った瑠斗さんは、少し寂しそうな表情だった。

「分からないだけ…です。」

「…そっか~!」

私がそう言うと元の瑠斗さんに戻っていた。

今の…何だったんだろう?

その後、私たちはたわいのない話をして時間を過ごした。

「あ~。そろそろ時間だね~。」

時計は17:30を指していた。

あれ?もうこんな時間…。

「そうですね。では、私は帰ります。」

私は帰る支度をし始めた。

「え~!泊まっていけばいいのに~!」

「すみません。明日は学校ですしいきなり泊まったら迷惑なので…。」

「…それってさ。明日が休みでいきなりじゃなかったら泊まってくれたの?」

私は瑠斗さんが言ったことに思考が停止した。

そして理解すると、私は急に羞恥心に襲われた。

「ち、違います!そう言う意味じゃないです!」

私は赤くなりながらも慌てて訂正した。

「え~?そうなの?残念。」

う~!絶対に面白がってる…。