「リア充め。大晦日の昼間からイチャつきやがって...!」







「つーちゃんそんなんじゃないよ...!」





確かに白矢くんと会えて3人のこと忘れてた。でも、ちょっとだからね?





「羨ましいな。そうだ日和、白矢くんから名前で呼ばれているの気づかなかったんだって?」







「え?」







本当に気づいてなかった日和。目が点になって、首を傾げた。






白矢くんが私の名前を?あれ?そういえば、『中原』から、『日和』になっていたような...。






「本当に気づいてなかったんだ。だって、白矢くん」








ショックを受けてその場で倒れそうになった白矢。日和は慌てて白矢に全力で謝罪した。








「は、白矢くんごめんね!気づかなくて。私、名前で呼ばれるのが普通だったから....。本当にごめんなさい!」








「い、いいんだ。日和にとって、普通なことをした俺が悪い。そうだよな。あの幼なじみだって名前で呼んでいたな」








「過去最高にイケメンが崩れたね。日和恐るべし!」






白矢くんのこと傷つけちゃった。鈍感なのは私の悪い癖。いい加減直さないと。






「みかっち楽しんでるしょ!もう」







「ねぇ、そろそろ行かない?夕飯の材料買いに行くんでしょ?」








「つーちゃん。そうだね。今日は家にたくさんの人が集まるから早めに準備しないと」







つーちゃんが間に入ってくれて助かった。このままだと、ずっと引きずることになっていたもんね。って、私が悪いんだけど...。







少し小走りで駅の出入り口に向かった日和。置いていかれた白矢は気が重く、思うように足が動かない。








「そこの崩れたイケメーン。早くしないと置いていかれるよ?」







「川口。あまり俺にそれ以上言わないでくれ...」