【完】好きだからそばにいるんだよ

「失礼。この町にイケメンがいるなんてそんなないことなのでつい。...おふたりはもしかすると、待合室になっているカフェにいるのかもしれませんね」





「カフェですか?」






白矢が問うと、広瀬はそれに応えるように話を進めた。






「はい。大会にはたくさんの生徒が参加すると考えた将流は待合室にカフェを作って、そこで売上を伸ばしていると聞きました」







音楽がなり始めると、ステージの横から将流が出てきて、大会の進行を始める。







『さぁ!始まりました。第1回、告白大会ー!』







一声目からお客の心をつかむ将流。体育館一帯に、歓声が響きわたる。








「始まりましたな。我が弟、将流です」







「さっき会った。それより先輩、カフェの場所を教えてくれ」






「体育館の裏口を出たあたりですけど、もう行けませんね」







大会が始まって、体育館に集まっていた生徒たちが興奮のあまり、ステージ近くに詰め寄ってきた。






白矢と桐斗はその芋洗い状態から抜け出すことが出来なくなってしまった。







「これは皆さんの興奮が収まるのを待つしかありませんね」






2人は諦めて待つことにした。






次々と参加者は愛の告白、日頃の愚痴、誰かの秘密などを人それぞれ色んな告白をしている。