「桐斗、似合う?」






「ああ。似合うぞ。さすが木乃実だな」






あれから木乃実は桐斗に正直な気持ちを伝えることが多くなった。それだけじゃない。






「日和」





「なーに?やじ...木乃実ちゃん」





日和と木乃実はお互いを名前で呼び合うことも多くなって、前より話す機会も増えるように。





「私たちって、確か午前の当番だったよね?」





「そうだよ。頑張ろうね!」






「うん。てか日和のぴよ吉さん可愛い」






あまりの可愛さに日和の頭を撫でる木乃実。撫でられている日和はなんだか嬉しそうだ。






「ありがとう。木乃実ちゃんもドレス似合ってるよ。大人っぽい...!」







「ふふ。ありがとう。それに比べて。桐斗はなんでカボチャの被り物だけなの?被るだけじゃん」







桐斗はカボチャの被り物。しかも、激安スーパーで買ったやつだった。







「生徒会の仕事で作る暇なかったんだよ。それに、他の奴らだって買いに来てたぜ?」






「生徒会って言っても会計でしょ?計算するだけじゃん」






「その計算がどれ程大変かお前には分かるか!?数字が沢山あって、頭の中バカになるところだったんだぞ!」







「バカじゃなくてカボチャになったんだからいいじゃん。それに、数学嫌いなのに会計なんかやるからそうなるんでしょ!?」