【完】好きだからそばにいるんだよ

お昼休み。日和は木乃実を誘って、購買で昼食を食べることにした。







「矢島さん。購買行こう」







「.....うん」







断られるかと思った。矢島さん、少しずつ私に心を許してくれてきているのかな?







「勘違いしないでよね」







「え?」







「一緒に購買行くのは、1人でいたくないからだから」








「不安なの?」







「違う。.....ありがとう」







「どういたしまして」







木乃実が不安なのは本当だ。不安だから誰かと一緒にいたい。









言葉にはまだトゲはあるが、日和に対して、少しずつその言葉も柔らかくなってきている。








さっきの感謝の言葉もそう。木乃実が桐斗以外の人に心を許していっている証拠だ。








矢島さんともっと、話せるようになりたい。本当は優しい子だって私には分かる。







これから沢山知ってほしい。色んな人のことを。








どんな人にだって、心を許せる人がいれば世界が変わるってことを。