本来の目的を 忘れる所だった


「・・・ちょっと


街の方に行こうと思って」


前に 雑貨屋が新しく


オープンしたってTVで観たのを


思い出した


「そう・・・ですか」


さっきから 元気がないように


見えるな


具合でも 悪いのか?


「柚梨奈ちゃん?」


「え?」


「・・・少し 休もうか?」


ぎゅ


俺は 彼女の手を掴んで


近くのカフェに入った


店員に席を案内されて


メニューを見る


「・・・唯斗先輩?」


向かいに座る柚梨奈ちゃんは


不思議そうな顔をしていた


まあ 無理もないよな?


「何か飲む?」


「・・・あ えっと」


慌てながら 柚梨奈ちゃんは


メニューを見ていた