・・・数日後


私の足は 自然と体育館に


向かっていた


期待しちゃ・・・ダメ


唯斗先輩には 彼女が居るから


朝の早い時間帯に 体育館で


バスケの練習をしているって


繰実から聞いた


体育館に近付くと ドリブルの音が


響いて聞こえる・・・


ドキン ドキン・・・


近付くとどんどん音が


大きくなっていく


体育館の前に来て 出入り口から


そっと中を見る


唯斗先輩が制服を少し乱して


何度もボールをゴールに


入れていた・・・


ドキン


バスケしてる唯斗先輩って


真剣だな・・・


すると 唯斗先輩は私に気付いた


「柚梨奈ちゃん!」


息を切らしながら こっちに


やって来る