赤星くんから与えられる贅沢なんて、死んでもいらない。 わたしが欲しいのは 「ちっちゃな子供でも。もっとガマンできる」 ふつうの幸せ。 「幼稚園児の方が、赤星くんの何倍も空気読め――」 「黙れ」 突然、腕を引かれ 「……は」 うしろから、抱き寄せられる。 「なに……す……の」 こんな公衆の面前で。 「は、はなし……っ」 なぜ、わたしは 「力ずくではなれてみろ」 「~~っ」 「どうした。それで全力か」 大キライなアイツに捕まらなきゃいけないんだ……!