だいきらいなアイツと再会してしまった



クリスマスシーズンに街を歩けばカップルを見かけない方が珍しい。


バレンタインには好きな相手にチョコを渡したくなるものなのかもしれない。


イケメンや推しという言葉をあちこちで耳にする。


それでも、みんなが憧れたり楽しんでいるものに、わたしは興味を抱けないし必要ともしていない。


人生にドキドキも胸キュンも必要ない。


好きな人には悪いけど、どうでもいい。


って……


こんな風に卑屈になっちゃうのも。


男の子が苦手なのも。


恋愛に後ろ向きなのも。




ぜんぶ、ぜーんぶ、あの男のせいだ……!




「おのれ。赤星ぃ……」

「オオフクさん?」