いまだに悪夢にうなされる。
忘れようとしても忘れられない、苦い記憶の数々。
コイツのせいでわたしは
わたしは……
「ぜったい……に。ゆるさない」
「覚えてねぇわ」
「え?」
「オマエが――不細工な顔で泣いてたってことくれーしか」
「な……」
トラウマになりそうなくらい
わたしのことからかっておいて
覚えてない……だと……!?
「それじゃあわたしの絵……破ったこと……」
「ンなことしたか」
「したよっ……!」
「どーせ。見るにたえないくらいヘタクソだったんだろ」
「給食のスープに……牛乳、まぜてきたり」
「カルシウム足りてねぇオマエに俺が優しさを発揮してやったんだ。ありがたく思え」
覚えてるんじゃん!
「赤星くんのせいでわたし牛乳飲むと吐くようになったんだから」
「は? 人のせいにすんなよ」


