こんなとき、赤星くんなら
躊躇なく自分の意見を言えるんだろうな。
それがたとえ、とんでもなく自己中心的だとしても。
「ねえ」
鮎川さんが、教室の後方で口を開く。
「模擬店ってさ。売り上げはどうなるの?」
その疑問に
「たしかに」
「そこ、気になる」
さっきまで本田さんをからかっていた子たちも、食いつく。
「あ……えっと。利益が出た場合、学校のために使われると思う」
本田さんが答える。
「えーっ。そんなの頑張るだけ損じゃん」
「ただ、模擬店なら模擬店部門。演劇なら演劇部門って感じで順位をつけて、表彰されたクラスには金一封が出るとか」
「なにそれ」
「打ち上げ代くらいは払ってもらえるんじゃないかな。多分」
「先にそれ言ってよ」
「パーティーできるってこと?」
「かわいいお菓子とかジュース大量に買ってきて教室でやるのも映えそうじゃんね」
「まあ思い出にはなるか」


