「あ? なんだテメェ」
「で、ですから。……ご注文の」
仕事してるだけなのにギロッとにらまれる店員さんが気の毒。
なんて人の心配してる場合じゃなくて。
「頼んでねぇよ」
いや、あなたじゃない。
中にいる子たちが頼んだものだよ。
タブレットみたいな末端で。さくっと。
便利だなー、とか思いながら
わたしはそれを眺めていたっけ。
「失せろ」
…………チャンス。
アイツの注意が店員さんにそれた。
このすきに――……
「っ、おい」
――――逃げよう!!!
「待てよ」
待つわけがない。
「ダイフク」
今さら話すこともないし
これ以上トラウマを抱えてたまるものか。