小学生のとき、転校した。 逃げたかった。 すべてを捨ててでも。 「また俺の前からいなくなったら許さないからな」 赤星くんが本気出したら、たとえ地球の裏側に逃げても居場所を特定されそうな気がする。 「……いなくならないよ」 引っ越すって大変だもん。 そう何度もお願いできるものじゃない。 わたしの場合、高校を卒業するまでは、今の町で暮らす以外の選択肢はないわけで。