「あーあ。もうちょっとだったのに」
大きな口をあけて鮎川さんが笑っている。
赤星くんを目の前にして、この余裕。
なかなかできることではない。
「誰だオマエ」
「この子の王子かな」
「ンだと」
「今日くらい独占させてよ。キミだっていつも同じ女の子じゃ飽きちゃうでしょ」
「……ふざけんな」
喧嘩しちゃダメーッ!!!
「俺がダイフクに飽きるかよ」
ちょっと。
鮎川さんの前で変なこと言わないでね!?
「でも浮気してた」
「あ? なんの話……」
「ほら。あの子」
「いた~っ!」
ギャルが、赤星くんを追いかけてくる。
「急にいなくなるからビックリしたじゃん」


