どういうわけか
鮎川さんと、赤星くんのあとをつけることになってしまった。
「鮎川さん、部活は?」
「顧問が急用でさ。なくなったんだ」
「そっか」
だったらどうしてジャージ姿なんだろう。
これから自主練するのかな。
走って帰る、とか。
「たまには本でも読もうかと足を運んだんだけど。こんな場面に遭遇するとはね」
ニッと口角をあげる鮎川さん。
た、楽しんでる。
「で。あのギャルは?」
「……わかんない」
赤星くんの交遊関係謎すぎるもん。
誰かとつるむイメージはなかった。
ましてや、女の子なんて。
「なんかさ。彼、機嫌悪くない? そっけないっていうか」
「いつもあんな感じだよ」
「ふーん」
むしろ一緒に並んで歩けてるだけ、機嫌いい方なんじゃないかな。
怒ってたら誰も近づかせないだろう。


