やがて、車は 謎の建物の地下駐車場で停車した。 「歩けるか」 「……うん」 どこのビル? 暗くてよく見えなかった。 大きかったことだけは、わかる。 「家に……帰してくれるんじゃ……」 今度はどこに来たの? カードキーをかざしエレベーターに乗り込むと、押されたボタンは最上階。 「……赤星くん?」 扉のロックを解除したアイツが わたしを中へと招き入れる。 「ここ……って」 「うちだ」 …………悪魔の本拠地。