「……でき、ない」 「じゃあ脱げよ」 「……え……?」 ユイカちゃんが、ポケットからハサミを取り出す。 「二度とレイくんに近づけないようにしてあげる」 「……誤解だよ、ユイカちゃん。……話を聞いて」 「言い訳すんな。どのみちあんたにはムカついてんだよ。役立たずで。グズで」 悪魔みたいな男を知っている。 そいつ以上にひどい人間なんて出会うことないと思ってた。 でも 目の前にあるのは これまで感じてきた悪意以上の――悪意。