「……イヤじゃなかった」
あんなに近づかれても、拒絶反応どころか、ときめいてしまう。
女の子だから?
ううん、鮎川さんだから。
あのままキスされたとしても
たぶん、大丈夫……
って
いやいやいや
キスって誰とでもしないよね。
まちがってもアイツなんかとは
もう二度と――……
「なんだ。平気そうじゃん」
女子トイレの手洗い場でわたしの背後に立ったのは、ユイカちゃんだった。
鮎川さんは先に教室に戻ったので、ここにはいない。
「骨くらい折れてたらよかったのに」
……どうして?
「ユイカちゃん……」
誤解してるとはいえ、どうしてそんなにヒドイことが言えるの。


