今夜もあなたと月、見ます。




「…あの、響紀さん?」


なかなか離してもらえないので顔を見上げようと首を動かす

が、


「ちょ、今見ないで」



「なんでですか」

「変な顔してるから」

「見たいです」

「ダメ」

「えー」

ふふ

響紀さんの焦った声が可愛い


「じゃあ教えてください」

「え?」

「どんな顔してるのか」

「……」

すりっと響紀さんの肩にほおをすり寄せた



「…幸せって顔してるよ」

「…一緒ですね」


ゆっくり腕の力が弱まって、顔を見上げれば響紀さんが熱っぽい目をしている

その頬に触れれば

もったいないくらい綺麗に笑って私の手を上から覆う


「俺もだよ、晴」

…うん

「俺も好きだよ、晴のこと」

はい

「知ってます」



だってそうでなきゃ

そんな顔を向けないだろうから


「そっか…ふふ」


総長なんてレッテルやっぱり剥がしたほうがいいよ

絶対変だから


「好きだよ、晴」

「はい。私も…好きです」