「…オフショルダー?」

なっ
なんで?

会話続けるつもり!?


「その服はオフショルダーって言うのか」

恐る恐るおじさんの顔を見る…と


…え?

見たこともないような温かい、柔らかい表情をしていた

笑うとできる目の横の皺

それを作って私を見ている

おじさんが…私に笑ってる



『晴はかっこいいな』

何故か今、響紀さんのその言葉が脳内でリピートされた



っ…

避けてどうする

逃げてどうする私

おじさんは、私と話そうとしてる

だったら私も


「うん…最近のトレンドなんだって。今日ショッピングモールに行ったらお姉さんがおすすめしてくれたの」

「トレンドか、だから最近よく見かけたのか」

「ふふっ、じゃあおじさんは見かけるたびに破けてるなって思ってたんだ」

「そう思うだろ。肩に穴が空いてる服なんて俺の時代にはなかった」

「最近のおしゃれは進化してるんだよ」

私もあんまり知らなかったけど流石にこの服の存在は知ってたよ


「そうか…よく似合うな。晴に」



名前…

「…私も、そう思ってた」

「はは、そうか」


クシャッと皺を寄せて笑うおじさん

だから私も同じように笑った