「そういえばさー」
?
不意に声色を変えて、瀧本さんが呟く
「道組の総長も俺と同い年だった気がする」
っ
思わず身体が固くなる
まさかこのタイミングでその話題が出るとは思わなかった
少し緊張して隣の瀧本さんを見る
え
どういう感情を私に向けているのかわからないけど
いつもの気弱な雰囲気でも、さっきまでのニヤついたからかいの雰囲気でもない
少しの余裕と、胡散らしい空気を持った、見たことない表情がこちらを見ていた
な、なんの表情なの?
何を考えてるの?
何故か今まで感じたこともない悪寒が、背筋を撫で上げるみたいに走った
思わずブルっと小さく震える
「…な、なんですか?」
「んーいや?なんでもないよ」
にっこり…と
どこかで見たことあるような、ないような
喜怒哀楽の分かりづらい作られたような笑顔を貼り付けている
…あれ?
待って
瀧本さんって
「あの、瀧本さんって」
「んー?」
「…下の名前なんでしたっけ…?」
「…」


