「ちょっと晴!聞いてるの?」
!
「あ、ごめんなに?」
「もー!最近よくぼーっとしてる!」
「ご、ごめんって」
「今度の土曜日ね、勉強会」
「あ、うん」
「その時に聞かせてね」
何を?
「恋!してるんでしょ?」
……え?
「だからそんなにぼーっとしてるんでしょ!」
…こ、恋?
「ちゃんと聞かせてねー!恋バナ!」
何か言い返す間もなく、手を振って去っていく桃音
…こ、恋…?
恋って、私が…?誰に?
…いやいやいやいや
いや…でも
もしそうだとしたら
一人しかいない
とぼけようとしたところで無意味だ
どうせ何も考えていなくたって、ちょっとしたことからすぐに響紀さんを連想するんだから
恋
その感情が一体どんなものなのか
正直私には分からないけれど
でももし、今私の中で芽生えようとしている
この得体の知れない感情をそう呼ぶのなら
私はすんなり受け止めてしまうだろうか
私にとっての響紀さんは
特別…
そして、さらに、それがもっと意味を持った感情に
変わってしまうかもしれない


