精霊王の娘

そして、アルバというのは、グードが契約していた風の中級精霊の名前だった。真っ白い大きな獅子のような見た目で、ふっさふさの手触りのいい毛並みをしている。そんな彼も、グードが他界するとどこかへ消えてしまった。精霊たちは契約主が命を失うと、その契約から解放されて自由の身に戻る。アルバもきっと、どこかでのんびりしているのだろう。

グードはリリエナが魔術を使えなくても、ごくつぶし扱いしなかった。正式な魔導士でなければ籍をおけないはずの魔導士ギルドに置いてくれて、魔導士ギルドの塔で生活する許可をくれた。

グードは忙しかったが、時間が許す限りリリエナのそばにいてくれて、何も知らないリリエナにこの世界のことを教えてくれた。まるで孫娘のように可愛がってくれた、真っ白なふさふさの髭を生やしたグードおじいちゃんのことは大好きだったし、何もわからなくてもリリエナは幸せだった。