だが、そうなると今度は、リリエナが森で一人で生活していることになる。普通に考えれば、六歳の子供が森で一人暮らしができるはずもなく、当然アナイスは不審がるだろう。
――仕方ない。私が人のふりをしよう。私が姫様を助けて、一緒に暮らすことになったと言えば、それほど訝しがられることもないだろう?
上級精霊以上になれば、自分の意志で魔導士資格を有しない人の前にも姿を現すことができる。バーリーの助言を受けてアナイスに彼のことを紹介すると、一緒に暮らしている人がいるのならばとひとまずは安心した。
けれども男と子供の二人暮らしでは食事が大変だろうと、アナイスはすぐに違う心配をしはじめた。そして、暇を見つけては食べ物を持ってきてくれるようになったのだ。
アナイスはいつも無償で食事を差し入れてくれるのだが、アナイスにもらってばかりでは申し訳ない。そこでリリエナは、森でキノコを採ってアナイスにプレゼントすることにしているのである。
バーリーがずずーっと渋そうな色の茶をすすって、ふむと頷いた。
「今日は雨は降りそうにないな。だが姫様、森に行くならば暖かくして行った方がいいぞ」
「そういえば、最近ちょっと寒くなったね」
家の中は精霊たちが魔術で快適な温度を保ってくれているが、外に出ると肌寒い。
――仕方ない。私が人のふりをしよう。私が姫様を助けて、一緒に暮らすことになったと言えば、それほど訝しがられることもないだろう?
上級精霊以上になれば、自分の意志で魔導士資格を有しない人の前にも姿を現すことができる。バーリーの助言を受けてアナイスに彼のことを紹介すると、一緒に暮らしている人がいるのならばとひとまずは安心した。
けれども男と子供の二人暮らしでは食事が大変だろうと、アナイスはすぐに違う心配をしはじめた。そして、暇を見つけては食べ物を持ってきてくれるようになったのだ。
アナイスはいつも無償で食事を差し入れてくれるのだが、アナイスにもらってばかりでは申し訳ない。そこでリリエナは、森でキノコを採ってアナイスにプレゼントすることにしているのである。
バーリーがずずーっと渋そうな色の茶をすすって、ふむと頷いた。
「今日は雨は降りそうにないな。だが姫様、森に行くならば暖かくして行った方がいいぞ」
「そういえば、最近ちょっと寒くなったね」
家の中は精霊たちが魔術で快適な温度を保ってくれているが、外に出ると肌寒い。


