キィンッーー……!!!!!

瞬空(シュンクウ)さんの最初の一撃が、受け止められて防がれた。
そして更にその後の、高速で連続に斬りつけてくる一斬り斬りも、全て鋭い金属音を鳴らしながら、受け止められる。

……
…………僅かな時間に何連続斬ったのだろう?
最後の一斬りを終え、ピタリと動きが止まった瞬空《シュンクウ》さん。

その目の前に居たのはーー……。

「ーーやり過ぎですわ、瞬空(シュンクウ)

二刀流で小太刀を持って構えた、ノゾミさん。

隣に居た筈のノゾミさんは、いつの間にか……。ボクよりも先にツバサの危険を察知して動いて、間に入って瞬空(シュンクウ)さんの攻撃を全て受け止めていたのだ。

驚きのあまり、息が……。
いや、時間が止まったようにボクはその光景を見つめていた。

……しかしーー。

ザシュッ……!
ザシュッ!ザシュッーー……!!

真っ赤な鮮血が、火花のように飛び散った。

キッと瞬空(シュンクウ)さんを睨んでいたノゾミさんの頬や腕や脚……。防ぎ切れていなかった斬撃を喰らった身体中の至る所から、血が噴き出したのだ。
いつもオシャレで可愛い服は破れ血に染まり、綺麗に整えられた髪も切れ切れに乱れている。

睨み付けていた表情が歪み、グラリ……ッとフラつくと、スローモーションがかかったみたいに、ノゾミさんはゆっくり倒れていった。

……
…………。