「潜る」
「!っ……へ?」
も、潜る???
突然のストリップに思わずドキドキしてしまったボクにツバサが言う。
「ここに来るまでに、洞窟に川とか通ってなかっただろ?おまけに天井も洞窟で覆われてるから、雨水が溜まる訳もない。
つまり、この水はここから湧いてるか、何処か繋がってる場所から流れて来てる事になる。だから、道があるとしたら水中しかない」
「!ッーー……」
そう言い切って面白そうに笑う彼に、またボクの胸はトクンッと脈を打つ。
夢の配達人の人からしたら普通の発想なのかも知れないけど、少なくとも自分にはそんな発想は全くなかったし、分かっても先が分からない水中に躊躇なく潜るって度胸はない。それに……。
「んじゃ、ちょっと行ってくるから荷物頼むな!」
ハーフパンツ姿になったツバサは、そう言うと水中へと潜って行った。
……
…………そしてこの後。
暫くして戻って来たツバサが持ち帰って来た"ある物"。それは、ボクが想像していたお宝とは全く違っていて……、……。