俺がお前を夢の舞台へ

ド、ド、ド、ド、ド…。


心臓が激しく波打つ。


「たった30%。もし失敗すれば命は……」


「30%…?」


「それでもアイツは受けることにしたんだ」


頭が真っ白になる。


理解ができない。


成功確率が30%…?


「そんなの70%失敗するってことじゃん…!どうしてそんな無謀な手術…っ」


蒼空がいなくなるかもしれない。


その恐怖がすぐ近くに迫っている。


「…部活が終わったらすぐに止めに行く。勇翔も一緒に来て」


本当は今すぐにでも病院に行きたい。


でも、決勝を明日に控えた今、部活を離れることはできない。


「…やっぱり、彩絢は嫌だよな。アイツがそんな手術すんの」


「当たり前じゃん!勇翔は嫌じゃないの?蒼空が死んじゃうかもしれないんだよ…!?」


なんで連絡が来てたのに今まで黙ってたのか。


止めなかったのか。