俺がお前を夢の舞台へ

「…彩絢が考えてること当てようか」


「え…?」 


「自分が蒼空を止めていればって考えてるだろ」


図星だ。


なんでわかるんだろう。


「…知らなかった彩絢より、知ってたのに止めきれなかった俺の方が責任を感じるべきだ。だから彩絢は気にすんなよ」


チン…とエレベーターが到着する。


「…ありがとね、勇翔」


勇翔に続いてエレベーターに乗り込むと、ポンポンっと頭をなでてくれた。


勇翔も後悔してるのかな…。


自分が止めていればって…。


―チン…


あっという間に5階に到着する。


5階の廊下はやけに騒がしかった。


「急いで大山先生に連絡!」


「はい!」


ドタバタと看護師さんが駆けていく。


大山先生って…蒼空の担当医だ…。