とは言ったものの…。
「あの…勇翔……」
休み時間、声をかけても睨まれるだけ。
「彩絢、ご飯食べよう?」
茉優がいつも優しく見守ってくれるから心折れずに頑張れるけど、正直ショックだった。
昔はあんなに仲が良かったのに、どうして無視されるんだろう。
仲が良いと思ってたのは私だけだったのかな。
「…彩絢も諦め悪いよね」
あれから何日間もずっと無視されてる私を見かねたのか、茉優がポツリと呟いた。
「…そりゃ、諦めきれないよ。大切な幼なじみだから」
茉優は去年同じクラスで仲良くなった友達。
蒼空と勇翔の話はすでにしているけど、理解が得られているのかは分からない。
「あんまり自分の心を犠牲にしちゃダメだよ?」



