俺がお前を夢の舞台へ

“こんくらいの怪我がなんだ”

“俺が投げる方がよっぽどマシだ”

“まともにストライク取れない奴にピッチャーは務まらない”


ベンチでずーっとブツブツ言っていた。


でも…。


「私と二人になったときに言ってた。“勇翔にとられたのは悔しいけど、同時に、勇翔だから嬉しいんだ”って。それを聞いて、あぁやっぱり蒼空と勇翔は良い関係を築いてるんだなって思った」


意地っ張りで負けず嫌いの塊だから、人前では勇翔を貶したりしてたけど、本当は勇翔のことを認めている。


それがすごく表れた出来事だった。


「…アイツらしいな」


勇翔はそう言って少しだけ頬を緩めた。


「けどまぁ、アイツが俺の悪口を言ってても本心じゃないのは当時から分かってた」