小学校の頃少しだけマジックにハマっていた時期があって、その練習のおかげて手先は器用になっていた。
4人はマサシの不審な動きに気がつくこともなく、コマを動かすのを見つめている。
「あたりに止まったから、サイコロをもう1度振るんだよね?」
ノリコがそう言い、マサシにサイコロを渡してくる。
しかしマサシはそれを受け取らなかった。
代わりにチナへ視線を向ける。
チナは首を傾げてマサシを見つけ返した。
今日の1時間目はマサシの大の苦手な英語の授業だ。
先生は出席番号順に当てることが多くて、今日はマサシが当てられる番になっていた。
「チナから頭脳を奪う」
マサシはチナを指差してそう断言をした。
一瞬4人は驚いたような顔を浮かべたら、すぐに吹き出して笑い始めた。
「ビックリした。マサシ君が何を言い出すのかと思った」
チナは笑いながら言う。
「本当だよね。ねぇ、今の一体なんなの?」
ノリコが質問してもマサシは答えなかった。
ジッと自分の両手を見つめている。
「そろそろ休憩時間も終わりだな。一旦やめようぜ」
ヒデアキのひとことで我に返ったマサシはボードゲームを片付け始めたのだった。
4人はマサシの不審な動きに気がつくこともなく、コマを動かすのを見つめている。
「あたりに止まったから、サイコロをもう1度振るんだよね?」
ノリコがそう言い、マサシにサイコロを渡してくる。
しかしマサシはそれを受け取らなかった。
代わりにチナへ視線を向ける。
チナは首を傾げてマサシを見つけ返した。
今日の1時間目はマサシの大の苦手な英語の授業だ。
先生は出席番号順に当てることが多くて、今日はマサシが当てられる番になっていた。
「チナから頭脳を奪う」
マサシはチナを指差してそう断言をした。
一瞬4人は驚いたような顔を浮かべたら、すぐに吹き出して笑い始めた。
「ビックリした。マサシ君が何を言い出すのかと思った」
チナは笑いながら言う。
「本当だよね。ねぇ、今の一体なんなの?」
ノリコが質問してもマサシは答えなかった。
ジッと自分の両手を見つめている。
「そろそろ休憩時間も終わりだな。一旦やめようぜ」
ヒデアキのひとことで我に返ったマサシはボードゲームを片付け始めたのだった。



